【元請け体質への道】Vol.1~試算表で読み取るのは利益推移だけではない!~

毎度当社が、口を酸っぱく言う「月次試算表」のお話ですが、計画を立てている会社にはもちろんのこと。

 

ところが、多くの工事会社は、試算表を翌月にアップしていても、それをどこまで、読み取れているかというと、疑問が残ります。

 

私は、会計事務所で15年所長代理兼監査担当をやっていましたが、この先生の施し方にも左右される場合があります。

 

こんにちは!建設・専門工事・製造・ガテン系会社の経営サポートに特化した元請体質変革プロデューサーの山口です。

 

今回は、ポイントとなる「経営目標」と「試算表の読み取り方、活かし方」について。

 

一般的な企業では、事業計画をつくります。当然、作ったら終わりではなく、会社経営における、事業結果を毎月追いかけて、達成状況までを読んでいきます。

 

ここまでは、当たり前のようにやっていることだと思います。

 

ちょっと待ってください。果たしてこれだけでいいのでしょうか?

 

この目標数字は、なんのため?にやるのか?を言葉にできますか?

ということです。

 

儲けることはとても重要です。

で、その先は?会社の姿?社員の姿?お客さんの姿?が映像として浮かんでいますか?

ということ。

 

これが究極の目標になります。

経営の楽しさがそこになければいけません。

 

「試算表の読み取り方」には、大きく分けて、2つの読み取りをマスターしておく必要があります。

 

1つは、絶対的な評価、数字です。プラス、赤字、前年比%増減、資金不足など数字はうそをつきません。これはいいとして、

 

2つ目は、相対的な自社の評価です。これこそが、本来の読み取りから、活かし方につながるポイントとなります。

 

そうです。わかりやすい例だと、健康診断:

コレステロール、中性脂肪、血液、肝臓系数値など、絶対的数字はでますが、そこから、いまの健康状態、隠れた病気の予防に役立つ、健康維持の方法論に活かせます。

 

経営も全く同じ、

その数字を捻出した、根源はなにか、それをヒト、モノの分けて考えてみる

 

ヒト:営業のうまい人材がいて、受注が増えている。または、営業マンはいないが、受注、問い合わせが絶えない。など

それを、どう、自分にとらえるか?

俗にいう、「強み」「弱み」です。

モノ:その製品は、本当にお客さまに喜んで発注してくれるのか、どうかです。

 

次に、工事会社で大切なのは、粗利の分析です。

少し細かくなりますが、試算表ではなく、今度は「工事台帳」の出番です。

これも「モノ」の部類に入ります。

 

この台帳には、一般的な工事現場における、「実行予算」=「工事現場利益目標」が記載されているはずです。

 

長期の工期は仕掛がありますが、短期間のものであれば、試算表は、確認の意味合いで済ませ、むしろ、この台帳をしっかりつけてみることが重要になります。

 

なぜか、この現場ごとの利益の積み重ねが、最終の試算表~決算書につながるからです。

 

難しいことは言っていません。

やるのが面倒くさい、と感じる人が多いのです。

 

実は、この各現場で起きている、様々な施工内容、外注、材料原価のデータこそが、会社の強み、あるいは、弱みを形成しているのです。

 

 

そこをいち早く、察知すれば、強みをさらに生かし、弱みを補強していく、ことこそが社長に求められたお仕事です。

 

 

普段一生懸命、こなしていても、経営は甘くないものです。

なにが起きるか、予想できません。でも、その時にジタバタせず、対処していくための、自社のデータ「工事台帳」をしっかりつくりこんでいく事こそが、人間なら、病気にかからず、長生きできる。

会社なら、どんどん成長して、社員も幸せになれる。

 

という「成功の方程式」をつくることにつながります。

 

「工事台帳」すなわち、工事会社の経営日報(くすり手帳みたいな)ですね。

これをまめに作って、現調~見積り~工期~請求といった、あらゆる効率面を改善しながら、粗利アップを日々追及していけば、無理難題な下請け工事でも断ることだってできるんです。

 

そこで、今回は、その「実行予算」を作りその後、戦略データにつながるための思考ポイントをご紹介しますので、是非、もう一度、自社の「工事台帳」を工夫して参考にしていただければ幸いです。

 

  • その工事とは、業界・周りの競合、顧客環境を見る
  • 過去のその類似工事の目標利益を振り返り実績を読み解く
  • その原因と問題点を抽出する
  • その工事の粗利アップへの課題はどこかを見極める
  • その工事の施工~付帯サービスの見直しと方向性を定める
  • 当期の【予算】達成を具体的に表現して数値化する
  • その達成すべき目標を数値化する
  • そのための、行動計画を5W1Hなどでスケジュール管理を策定する

 

という訳で、

他にも、QC、IE、VAなどの専門的手法(個人的にはお勧めしません)が存在しますが、こんなことより、

なにより、経営目標を言葉化することが大切です。その言葉が入ってこそです。

 

計画は、作られて当たり前、今からでも遅くありません。

 

以上、「工事台帳」をつくり、活かすことこそ経営体質改善法なのです!

 

次回のコラムは、「経営課題」について。

 

ご不明な点、ご質問などあればご遠慮なくどうぞ。お待ちしております。