【元請け体質への道】Vol.3~工事ビジネスは現調で決まる!~

建設・工事業、その他の製造・サービス事業でも、「見積り」を作成する上で、「現地調査」(現在の状況把握)がないと、それを作成することはできません。
当たり前のお話ですが。
その中でも、各種専門の工事会社は、その施工のための図面をもとに、見積単価を拾って完成させています。
であれば、受注をとるための営業の入口部分であり、とても重要な業務プロセスの1つのはずです。
こんにちは!建設・専門工事・製造・ガテン系会社の経営サポートに特化した元請体質変革プロデューサーの山口です。
今回は、「現調」こそ重要な営業プロセス!について。
なぜ、ここまでオーバーに言うか?実はそんな大事なプロセスである「現調」を意外と軽く流している会社を多く見てきたからです。
その軽く流す理由の一つには、時間の制約がある(失注を避けたスピード受注、人工(協力会社)手配などがあるようですが・・・・
私は、それこそホワイト出身だから専門工事の見積などつくったことはありませんが。
しかし、当然にその理屈はわかっています。
その作り方手順は、こんな感じかと思います。(ケースによる)
- 得意先から次の現場の見積りを依頼される
- 現場を見に行くので図面があればもらう
- 現地で打ち合わせ、写真、計測、その他補修提案など
- 現調でまとめた内容を数字に落とし込む(ソフトをつかいながら)
- 作成して上司に証印をもらって郵送する
- 受注か失注か相みつかの結果まち
いかがですか、大体あってるかと思います。
そこで、です。
ここをうまく、利益を捻出に向けた管理ができているか?
ということ、なにも難しいことは一言もいってません!
(数字に落としこむ業界の金額制限などは省略するとして)
見積り作成は、いわば、“ラブレター♡”です。
おいおい変な例えをいうなよ~!と叱られるかもしれません。
じつは、世の中には、相手に価値を伝える(求愛する)とき。
定量的な問題と定性的な問題を無意識に使っていることをご存じでしょうか?
俗にいう、「絶対的」実年齢・実際の年収と「相対的」見た目年齢・性格など
工事見積へわかりやすい例だと:
材料・部品単価(原価)は、絶対的数字
職人手間などは相対的(危険作業など)*相場もありますが
です。
これらを踏まえて全体的に工事ビジネスという観点からとらえると
はじめに、見積りで現調にいく からの
最終仕上げ・アフタアーフォローサービス(保証)まで全部のトータルコストを考えて計算してみると?
あれあれあれー・・・となるのが、おわかりですか?汗
これは、ある程度、損益分岐点や、残る利益水準を維持して経営している会社は当たり前のようにやっています。
ところが、見積りで受注欲しさに、ついつい中のコストを流して(飛ばして)しまい。
挙句の果ての赤字受注!
これこそが、当社が苦言を呈している。「下請け依存(体質)」にどっぷりつかっていると、見積り~現調がどうしても甘くなり、軽く流しやすくなります。
経営上、仕方がないという社長もいます。
でも、その体質っていつまでやるつもりですか?
と問いたくなります。
このような現状が後を絶たず、建設業界では、承継問題もあり、会社をたたむかM&Aといった悲劇を迎えてしまうのです。
ずばり、あなた(または創業者のお父さん)は、はじめから、会社をたたむつもりで、事業を起こしたんでしょうか?
最近、はやりの出口戦略とはまったく意味あいが異なりますね。
もう一度、現調のやり方をまとめてみては?:
・工事の作業分類を細分化して棚卸する
・現調から仕上げ後のアフタアーメンテ、そして次もリピートする「トータル工事メニュー」のような商品化する!
・相対的な施工要素(本当は、もっと、もらえる技術がある!など)
・社長の人柄だって、作業員の態度だって立派な付加価値を提供しているんです
すべての工程内においてコストポイントとなる箇所は、あらかじめ、他社に差別化できる基礎金額として設定しながら、現調~見積りを改良してみては?
こんな内容はホワイトが必然に思うことが、実はブルーカラーの方が見落としている箇所なんです。
そろそろ安請け合いの工事を断ることができるようになり、ガッチリ儲かるビジネスへ変革するチャンスです!
以上、「現調」の変革こそ経営体質改善法なのです!
次回のコラムは、「マネジメントの基本」について。
ご不明な点、ご質問などあればご遠慮なくどうぞ。お待ちしております。