【元請け体質への道】Vol.2~経営課題の本質を知る~

下請け工事会社の経営課題の代表選手といえば、主に次のようなものがありますね。
1つ目は:少ない親会社と取引している状況でのその親からの発注ストップによる売上げのダメージです。
2つ目は:無理な価格を提示されることによる、施工の品質低下、捻出利益の過小傾向です。
3つ目は:ライバル会社との比較、相見積り競争です。
これらの3つがいわゆる、いまの外部環境の課題となり、明らかに皆さんが知りえている状況だと思います。
ではこれらの状況の中、どのように戦っているのか、実は、自らはっきりとわかっていない経営者もいます。
こんにちは!建設・専門工事・製造・ガテン系会社の経営サポートに特化した元請体質変革プロデューサーの山口です。
今回は、「経営課題」の本質を見極めるところから、課題への解決に向けた改革へのやり方について。
前回のコラムでも触れましたが、経営課題が起きるのは、ことわざの、「火のない所に煙は立たぬ」
とちょと似た感じの例えですが、火がなければ煙も立つはずがないように、事実がなければ、うわさも立たないはず。
ということで、うわさが立つのは、その原因となる事実があるはずだ!ということ。
つまり、置き換えると、売り上げダウン、社内風土の悪化では、その原因となる、事実による結果であるということです。
ここは、とても悩ましいところですが、原因をつくっているのは、ズバリ社長であるということです。
もし、ここの経営者の考え方を正し、改善していこうという姿勢がないと、益々売り上げは下がり、組織は鈍化していくとおもいます。
かなり不安的な要素のお話しになってしまいますが、私が会計事務所時代から、経験してきた中で、これこそが潜在する「本質的な経営課題」といえるのです。
まずここの問題点を再考して、明らかにするところから始めます。
そして、先の3つの外部環境で、耐え忍んでいる課題を1つずつ、解決策を考案して、忙しくても、行動することが、後々の会社が大きく変わっていることに気が付くはずです。
実は、これらの目に見ない課題を探すのは、第三者である、私のような外部の専門家とお付き合いするのも、一つの手です。
なにも、弊社サービスを宣伝しているわけではありません。、
それをやりたいと思っているけど、実際は、かったるくて、いつも先延ばし、決断できない人が多いのです。
では、実際に、前述の下請け工事会社に置かれている影響が出やすい3つのうちの(1)についての原因の追究方をご紹介します。
特別な方策とかではなく、ごく当り前に考えてみればわかります。
親会社が少なくここへの依存度が大きいと、いざ親の勝手な発注がなくなったら、どうするか、正直売り上げダウンどころではなく、ヤバイです。
私は、以前の会計事務所で勤務していたとき、もちろん下請けとかというものではなく、ただ大口取り引き先に依存していた事務所だったので、その大口から、いきなり契約破棄になって、給与が半減したのを覚えています。これ事実(マジ)です。
こんなこともあり、当時所長は、新しい顧客を増やさないといけないとのことで、必死になって、営業に出かけたのを思い出します。
(普通に考えてみても、ごく当たり前の話です)
ここが、ズバリ、社長の盲点です。
「いつまでも、あると思うな親と金」
親会社の担当者との接待をバッチリやっていれば、受注は確保できる!
サラリーマンでいえば、上司にゴマすっていれば、出世は間違いない!(ちょっと古いか)という甘い環境で、戦闘モードがマヒしている状態です。
常に、先を読み、先を見ないと、そうなります。
この1.は「新規」の獲得です。
取引先の分散で万が一の時に備えることです。
ここで、また親会社を探すのではなく、今度は元請けをどんどん探していくのです。
では、今まで親会社に依存していた体質から180度変えるのは結構至難の業です。
もうお分かりの通り、「営業」部門の本格導入が必要である!という、本質的な課題に結び付きました。
つまり、営業こそが、会社の眼となり、脳に直結するんです。
目(営業)に見えない部分とは、こんなに近くて、「新規」を増やしていけばいいという冷静になればわかるものもわからなくなりうるんです。
「灯台下暗し」とはよく言ったものですね。
この、盲点を知り、課題を明確にすることで、あとは解決に行動をはじめる、ちょっと頭をひねればできそうなもので、難しくはなく、むしろ、問題点を見つけるのが難しいのです。
是非、もう一度、自社の「経営課題」を探ってみて、すぐ行動に移していただければ幸いです。
以上、課題のない会社はない!を再認識して、常に前進、挑戦することこそが、経営体質改善法なのです!
次回のコラムは、「工事商品」について。
ご不明な点、ご質問などあればご遠慮なくどうぞ。お待ちしております。