受付時間 9:30~18:00 (月〜金)
直接受注をどんどん増やす「儲かる仕組みの作り方」無料小冊子をプレゼント!詳しくはこちら

建設業の後継者が挑む問題!なぜ下請から脱却できないか?

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -

「下請け脱却」ときくと、「脱却して下請の仕事がなくなったら会社が潰れるじゃないか!と思う方も多いと思います。

しかし、実際は、企業にとって「新規」の顧客をつくり、増やしていく事は、会社経営にとって極めて重要なテーマなのです。

では、どうすれば下請け体質から脱却できるのか!の方法論を紐解いていきます。

 

技術があれば受注できるという思考が脱却を不可能にする

昨今のコロナ禍、資材高騰、円安などの影響により、景気が大きく後退する局面では、企業の競争力の違いが明確になります。

また、起業して10年後の中小企業の生存率は約2割という統計も出ているぐらいです。

 

建設業における、下請け工事業の経営者の誰もが、「儲かる案件を受注したい」と願っているのは事実です。

すると、夜遅くまで時間をかけて作った見積書を提示するも相見積りで負ける。

 

ならば、利益ぎりぎりの安価で提示して、やっと元請から発注されたと思ったら、その案件は結果赤字となり、経営が逼迫する。

なぜ、このようなことになってしまうのでしょうか?

 

これは、下請工事業、つまり一人親方から創めて専門工事を売る会社の経営者の殆どが、職人の技術力は売れる!

という「売上至上主義」の思考から未だに脱却できていない、という事が理由と言えるでしょう。

その未だ脱却できない理由を大きく2つに分けて、その思考ポイントを理解すれば、下請脱却を可能にすることができます。

 

 

職人から企業家へ変換すべく、「経営は“仕組み”で動く」ということを理解すること。

 

提供する専門の施工とは、「“工事業”を“商品化”する」という発想をもつこと。

 

 

この2つの思考ポイントこそが、本質的な下請け脱却へのロードマップを作るきっかけとなるのです。

ところが、今は建設業界に限らず、日本の労働人口は減っていき、人手(職人)不足により経営に影響が出始めています。

 

業務の効率化・生産性、労働環境の改善、そして利益の確保や拡大に向けて、その軌道修正として下請脱却を図りたいと願っている経営者は大勢いる

しかし、その克服を本気で取り組んで努力している人は、意外に多くないというのを実感しています。

 

「経営は【仕組み】で動く」思考

Q・経営に必要な仕組みとは?

A・野球の例で言うと、優勝するチームを作るための政策を決めていくこと。

 

「仕組み」って聞くと、何かマニュアル、ルールブックみたいな、これさえあれば、経営は楽勝だ!のイメージを持つのではないでしょうか。

確かに、業務マニュアル、規定・規則も、仕組み構築に必要なものであることは否めません。

 

また、これらを構築するセミナーやワークショップも存在していて、その多くは、どこか

大手コンサルの教材や大手金融機関のテキスト等を独自にアレンジして使用しているところもあるようです。

 

だとすると、どうなるか?企業といえども十人十色です。

全ての会社にフィットする上手くいく仕組み構築法なんてあるはずがありません。

 

あくまでもその場限りの参考知識で終わってしまうのが落ちです。

 

これから紹介するものは、当社が数多き会社勤務経験と述べ約五百社の経営支援に基づいた

実践レベルでの思考のインプットから、それらをいかに成果へとつなげるか!のアウトプットの方法論について解説していきます。

 

~下請脱却の前に知っておくべき失敗事例~

☞会社の成長と共に、経営資源は膨らんでいきます。

 

従って、これらが許容する仕組みもその膨らんだ分、増設しないといけないのです。

つまり、黒字化体質が誕生すれば、それを維持していく体質の仕組みも付加していかなくてはなりません。

組織づくりが代表的な例です

これを安易にスルーして、後回しにしてしまう傾向があります。

なぜか、儲かっている時は、気分が乗って、イケイケドンドンで、仕組みどころではなく、つい驕った放漫経営をやりがちです。

 

しかし、機は熟してきます。この時期を先送りにしてしまうと、後で大変ことになっていきます。

 

仕組みづくりに3年はかかる

 

先送りして会社風土が悪化してしまった場合、この仕組みの再構築を遅からず取り組んだ場合の完成・確立までどの位の時間がかかるか?

一般的に、3年掛かると言われます。

 

つまり、工事会社など、技術面を売りに創める職人系企業の多くは、この仕組みづくりの重要性とタイミングを知らないまま経ってしまう傾向があります。

 

「専門技術」で売って5年~10年の間で、ある程度顧客を増やしてきた会社は、社員を雇うとき、経験がある人だけの中途採用者を雇っていきます。

しばらくすると、社内の風通しが悪くなり、ほぼ空中分解寸前状態になってしまうケースも少なくないのです。

 

つまり、社長自身も現場に追われ、中途採用者の成長管理は愚か、一定した業務水準を構築することもなく、その人の経験値に頼った仕事のやり方が横行してしまうのです。

業務の考え方、方向性がバラバラで社員が同じ方向を向いていない状態。ここまで来ると本当に厄介な問題が起こり始め、経営の立て直しがとても困難になってきます。

 

「人材不足」をどう克服するか

 

下請脱却に欠かせないこの仕組み作りの重要な事例をもう一つ紹介しておきます。

 

昨今の「人材不足」の問題で苦労している会社が多いということです。

特に中小工事会社の課題は、人材を募集しても、希望者から連絡がない、やっと入社したと思ったら、すぐ辞める

しかも、社内を混乱させながら辞めていく。そんなケースを結構見受けます。

 

この現象では何が言いたいかと言うと、職人(親方)から一人の社長となって会社を創業後

しばらくは、その社長の目が届く範囲で事業が進んでいきます。なんとか儲かってきます。

すると、仕事が増えてきてたら、手伝ってくれる社員を雇い始めます。

 

この時辺りから、社長の仕事を管理する目が、届く範囲に限界が現れます。

だからと言って、我慢して人を雇わないで、全部自分でやってしまう(*職人気質言います)と、受注の回転が遅れて売上が減ってしまい、業績が益々下がっていきます。

当然です。

 

こうなるともう仕方ないから、採用の面接の時、とりあえず「君!○○工事の経験があるんだね~!じゃ~明日から来てくれる!」と、その瞬間、社長の胸の内は、「やっと、即戦力の職人が入ったよ~!」「経理をやってくれる人が来た~!」と嬉しく喜ぶことでしょう。

 

ところが、残念なことに、この増員を遂げた後、安心して放って置くとどうなるか、実は相変わらずの多忙な仕事が

ただ軽くなっただけの“職人”社長を続けているに過ぎず、その軽くなった分はゴルフ三昧へと。

 

しかも今度また、その人が辞めたとなると、また同じことを繰り返してしまう、まるでマウスが回転する籠をグルグル走っている状態に陥ってしまうのです。

 

「仕組み」づくりのタイミングを知る

 

実は、ここがとても重要で、この状態こそが仕組みづくりに本気で取り組むべき絶好の良い機会なのです。

つまり、先述した仕組みの増設の時期と言う事になります。

 

冒頭にも言った通り、大半の中小企業の生存率はここで生きるか死ぬかの別れ目として顕著に表れます。

 

このような事を言う社長もいます。

人材の採用時には決まって、「優秀な人材がいない~!」「誰かいい人いないかなあ~!」とぼやく人がいます。

 

ここで、ちょっと冷静になって考えて欲しいのですが、今のこの人材不足というご時世もさておいて、そもそも“優秀な人材”って来るんですか?中小零細企業に?です。

そのような優秀な人材というのは恐らく大手やベンチャーとかに行くのではないでしょうか?

と言う事です。

学校の通信簿が、平均オール4~5の人(優秀な人)を待っていても来ない!と言うのが結論です。

 

つまり、通信簿平均2~3(普通な人)でもその人を優秀に育てながら、且つモチベーションを上げながら組織化する仕組みを構築する事が

中小企業が成長していく上で、通らなくてはならない経営者のマストアイテムなのです。

 

☞優秀で即戦力な人材は来ない・いないと思え!

 

【事業】を【商品化】する思考

Q・事業イコール商品化とは?

A・お客様から選ばれる自社コンセプトを確立すること。(マーケティングの導入)

 

経営者の多くが同じように抱える悩みの代表選手には、やはり、なんといっても「売上が上がらない」「受注が安定しない」というものです。

ところが、中小企業の多くの社長が、現場仕事に没頭している限り、このような悩みが解決されることは、殆ど無いといっても過言ではありません。

というのも、職人・技術系事業を営む社長は、売上を上げる方法の考え方が間違っているからです。

 

その典型的なものが、「製品・商品」の捉え方です。

工事会社であれば、○○工事などになると思います。

・弊社は「外構工事」です・「エクステリア」です

・当社の商品は「安くて丈夫な電動工具」がウリです

 

等々、無数の答えが出てくるでしょう。

しかし、その答えはもちろん間違ってはいません。

しかし、今回の「下請からの脱却」の方法論を結論づけた場合、その答えは「残念です!」と言わざるを得ません。

 

気づいていないかもしれませんが、あなたの会社の「商品」とは「事業(業務)全体そのもの」の事をいうのです。

実は、この「考え方」(捉え方)こそが、今の会社が下請け体質から脱却させる「仕組みづくり」のヒントになってくるのです。

 

自動車メーカーの事業に置き換えてみる

 

馴染みのある例えで言うと、あなたの経営する事業が自動車を販売しているとしたら、あなたの「商品」は「自動車」だと認識しているとします。

すると、売上を上げるために、あなたが先ず考えることは、この「自動車」をどうやって売るか?」です。

 

しかし、あなたが「商品」を自車販売の「事業全体そのもの」だと考えているならば

 

 

お客様が、「自動車」の購入検討を始めてから~展示会場での接客~お好みの情報からの提案~納車の日取り~決定~

そして、~車検からボディーメンテナンス~アフターフォローなど、次の「自動車」を買い変えるまで

 

 

の全ての対応やサービスが、あなたが経営する「商品」となるのです!

 

成功ポイントは適正な限界利益のデータ化

 

成功の要因は、下請け工事で苦労している殆どが、相見積りに勝つために、ついつい安価で提供してしまうこと。

その安価の構成を確かめた所、どう考えても、このプロセスに必要な部材、技術力は他社に比べて勝っているのに、赤字設定しまっていたことに気づいたのです。

 

あなたの技術を買ってくれるのは、どこのストロングポイントなのかを考えた時、それが他社にないもの

つまり差別化している所だと分かり、もう安請け合いしないで、きちんと説明できる見積書を作ったのです。

 

仕事がほしいばかりに、どうしても目検討で「値引き」してしまう習慣から脱却して、現在は利益を順調に上げています。

下請から脱却できないでいるのは、商品化していないこと。

 

すなわち、それぞれの適正な原価を算出して、これに見合う工程毎に利益をオンして売価を決めれば、冒頭に述べた赤字受注などありえないのです。

 

まとめ

 

工事商品のメニュー化 = 下請脱却へのはじめの一歩

 

ビジネスの世界は無常です。

諦めていた下請け脱却への挑むべきです。

 

決して遅くはありません。

というか、いつまで、その下請けを続けるんですか?と、自問自答してください。

 

必ずや元請け体質へ変革するときがくるでしょう。

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。