中高年社員の働き方を変える仕組み作り~現在の平均年齢を知る~
あるクライアント某設備工事会社の例をお話します。
売上はコロナで少し低迷していたがその後息を吹き返してきていますが。実は決算書を見ると営業利益はギリギリ、とんとんという会社です。
このような話を聞くと、勘がいい人は、すぐに資材高騰(材料原価)の要因で粗利が確保できず、しかも社員の給料(固定費)は下げられないまま来ると、どうしたって営業利益は逼迫しますよね。
そこに持ってきて、この会社は人材面で苦労していて、中々そこに向けた改善を施せないでいる。
社長はいつも現場が多く受注はとってくるが、内部とのコミュニケーションが取れず、いつまでたっても組織が活性化しない、はっきり言うと「給料泥棒」「モンスター古参」がいる会社なんです。
もうこれ以上は詳しく書けませんが・・・・・(汗
この話を聞いて「はっ」と持った方はこの先、少しでも脱・高齢化でよみがえりたい!
会社を若く、活気ある会社にしていきたいという黒字体質への仕組づくりにすぐにでも取り組んでほしいと思います。
どうしても、日ごろ現場で忙しくしている建設業の社長や経営幹部の方はここで手を休めて経営改善に挑んでほしいのです。
その理由の一番は、私の主観でもありますが、建設業は製造における請負構造が昔から築かれていて経営を学ぶとか、業績が落ちてきたら
「どうにかして回復させるにはどうすればいいのか」
という発想や次の打ち手に施す企画を立案するという「文化」がないと思っています。
ただ、思ってもその正しい方策を知らないんです。
そして「仕組み」をつくる必要があるといってもその「仕組」とは、をよく理解していないからなんです。
特に建設業が大切にすべき仕組みとは、まず属人化を排除した仕組みで「人」に依存しなくても、売上が上がる、利益が確保できるというもので、たとえばコロナでも、どうすればその状態から抜け出せるかという改善することが自動的に会社内部にあることをいいます。
または、極端に言うと「水道の蛇口」からお金がでる。
蛇口の捻り具合でいくらでも資金コントロールできるといったものを「仕組」として理解するとわかるかもしれません。
冬の寒い日、凍って水が出ないときは、緊急の補助タンクから出てくるといったものです。
もうおわかりになったかもしれません。これを会社に導入するんです。
Contents
脱高齢化へ!何から取り組めばいいのか?の手順
解決すべきとわかっていただけたら、あとは実践するだけです。
でもどこから、何からはじめていいかわからない方へ今回その手順をおしえます。
前回のブログでも書きましたが
0.社員の平均年齢を調べる☞平均45歳以上は高齢ですね
1.社長の夢・人生企画を描く。そして
2.会社の未来・ビジョンを明言するです。
今回は
「社員の平均年齢を調べる」
です。
平均年齢の計算は小学生でもできます。
経営者目線ではちょっと工夫を凝らす必要があります。
ステップ1:「賃金台帳」から人件費の内訳明細を入れて作成する
☞ 各人の労働分配率を俯瞰してみる作業です
ステップ2:作成した表を加工して3-5-10年後の各人の年齢を見る
☞ 今から5年後10年後の将来の会社のイメージを相対的に考える
ステップ3:今後の経営課題を想定し改善すべき企画を練る
☞ 会社経営の基本的な運営法です
これができない会社が多くいます。
是非やってみてください。何かしらの気づき発見があるはずです。
ステップ1「社員の平均年齢の経過シミュレーション表」
各人の今と5年後のイメージを俯瞰して、課題を探して解決策を5年以内でできることを考えてみてください。
退職者の補充はいつ、どのように?
もちろん社長自身もしかるにです。
いつまで、下請体質を続けるのか、とかいつまで現場で作業しなくてはいけないのか・・・・などなど。
ステップ2「人員計画のロードマップ」
5年後のあるべき姿が映し出されたなら、そのゴールから逆算して会社が取り組むべき「仕組み」づくりが着手できるように計画を策定しましょう。
何事も闇雲の状態では、はじめられません。
長距離のドライブするにも、目的地を決めてガソリンやエンジンの点検終えてやっとスタートするのと同じです。
ステップ3:まとめ「今後の経営課題を想定し改善すべき企画を練る」
前にも書きましたが、いろんな課題に向けて解決するための文化運用習慣を取り付けてほしいと思います。
その考え方をシンプルに紹介します。
「なぜ」それは起こってしまったのか・・・
なぜ高齢化社員になったのか
「どうすれば」それはどうすれば解決できるのか・・・・
若手を増やして活気づくために・・・?
「なに」をやらなければいけないのか・・・・
例えば人事評価制度をもう一度見直そうか?本格的に導入しようか?
です。いかがでしょうか。
建設業の下請けも元請けももはや同じです。
「2024年問題」「2025年問題」を早いうちから対策を練って乗り越えてほしいと思います。